樹脂成形コラム

透明成形

樹脂成形コラム

2013年11月20日

プラスチック業界で敬遠されがちな成形に透明ものがあります。

なぜ嫌がられるかといいますとひとえに不良率の高さです。不良原因の大半を占めるのが「黒 点」。プラスチック成形は原料を熱で溶かしますのでシリンダー内で必ずこの黒点の原因となるヤケが発生します。ご飯のおこげの様なものです。これが時々、 樹脂に混ざって出てくるので製品に黒点が発生します。

黒っぽい樹脂だと目立たないのですが白系の樹脂なら運悪く表面に出ると不良になりますし、透明だと表 面に出なくても黒点不良となってしまいます。だから我々成形業者が新しい仕事を請けるとき、原料が黒だと顔が朗らかに、白だと少し首が傾き、透明だと聞い たとたんに眉間に皺がよります。

一般に我々成形加工業はひとつの成形機でいろいろな種類の樹脂を成形します。樹脂の種類により成形温度も違いますし色々な着色をしたりしますのでその後に 透明ものをはさむとシリンダーをきれいにするために前の樹脂が抜け切るまでパージ材や透明樹脂を流し続けなければなりませんのでここでも多くのロスが発生 します。

段取りロス+不良率+黒点検査=高コストになるわけです。

透明専門の成形加工業者さんもいらっしゃいますが、小ロットで対応してくれるところは少ないようです。透明ものに自信のある業者様がいらっしゃいましたらご連絡をお待ちしております。

 

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